僕は学生時代、無茶苦茶にいじめられていました。
中学の頃はかなり学校が荒れていて、不良グループからネチネチといじめを受けていました。
高校の頃は先輩や同級生といった色々な人からいじめを受け続け、殴られた後に教室で泣いていたり、休み時間になるといじめっ子に絡まれないように職員室のすぐ横の学習室に逃げたりしていました。
「何か面白いことやれよ」と言われて大勢の前で急に一発ギャグ的なことをやらさたり、廊下で先輩とすれ違うたびに顔面をビンタされたり、所属していた剣道部ではよく防具なしで竹刀で叩かれたり、アイロンで腕を焼かれたり、プロレスごっこと称してボコボコにされ見たこともないほど腕が腫れ上がったりと、まぁ色々な人たちから精神的にも肉体的にも散々いじめられました。
いじめの傷あともまだ体に残っています。
今振り返ってみても、学生時代、僕は相当いじめられたと思います。
しかし社会人になった今、僕はいじめとは全く無縁ですし、例え苦しくても夢に向かって生き、日々の中で何気ない楽しさも感じながら生きています。
いじめによるつらくて苦しかった時間は永遠ではありませんでしたし、今振り返ると当時僕は狭い狭い世界で生きていたなと感じます。
当然のことながら、いじめを受けていた集団から離れると、僕はいじめを受けなくなりました。
なので、いじめはこの世界の全てでもなんでもありません。
高校を卒業した後は大学に進学し、そして社会人となり、良い人にもたくさん出会いました。
今いじめを受けているあなたは苦しいことやつらいことを感じていると思いますが、それがこの世界の全てではありません。
そんな狭い狭い世界から他の世界に飛び出していけば、今後の人生で楽しいことにもたくさん出会うでしょう。
この記事では、いじめというものについて考え、どうやっていじめに対処すればいいかを考えていきたいと思います。
狭い狭い世界を飛び出せば、この世界にはまだ自分の知らない楽しいことがたくさんあるんだということを念頭に置いてほしいなと思います。
あれほど激烈にいじめられていた僕が今自分らしく生きられているのがその証拠です。
「いじめられる側にも原因がある」という主張は完全な間違い
「いじめられる側にも原因がある」という人がいますが、僕はその主張は完璧に間違っていると思います。
いじめっ子がいじめをする理由は「おとなしい」とか「太っている」とか「なんかムカつく」というようなものであり、いじめられる人が何か悪いことをしたわけでもなく、たいてい理不尽な理由でいじめられています。
いじめられる側の性格がたとえおとなしかったとしても、それを理由にいじめていいはずがありません。
例えば、近所の人が金持ちだったらお金を盗んでもいいのでしょうか?
この場合お金を盗んだ側が100%悪くてお金を盗まれた側が1%も悪くないのは当然の話だと思います。
悪いのはどう考えても悪意を持って理不尽な理由で手を出してきた方です。
いじめられた側に何かの原因を探ろうとするのは、単に加害者側が自分の行為を正当化しようとしているだけです。
しかしそこに理不尽な悪意がある限り、その加害者側の主張に賛同することなんてできるはずがありません。
だから「いじめられる側にも原因がある」と言っている人たちに対しては、「立場の弱い人への思いやりがない非常識な人」なんだと思って無視しておけばいいと思います。
言わせるだけ言わせておけばいいでしょう。誰も賛同しませんから。
いじめられているあなたが、わざわざ「立場の弱い人への思いやりがない人」の言葉を聞く必要は全くありません。
「自分は何も悪くない」
まずこれを自分の中で大前提としておいてもらいたいです。
いじめの解決法
具体的ないじめの解決法を見ていく前に、いじめ解決法には大きく分けて二つの方向性があると思っています。
それは①いじめに立ち向かうのか、それとも②いじめから逃げるかの二つです。
どちらが良いか悪いか、立ち向かう方がかっこ良くて逃げるのがかっこ悪いとかいう話ではなく、いじめられている状況に応じて適切にどちらかを選ぶ必要があると思います。
ちなみに僕の場合はいじめに立ち向かう方向性でいじめを解決しました。
「立ち向かう」とは言っても何もかっこいいものでもなく、家族でご飯を食べている時に下を向いてポロッといじめのことを親に話しただけですけどね(笑)
詳しくは後で話しますが、そうしたら後日父親が学校に怒鳴り込んで行き、いじめがほとんど解決されました。
また僕は同時に、無理にいじめに立ち向かう必要もなく、逃げるなら逃げるでそれは大いに推奨されるべき選択肢だと思います。
思いっきり逃げればいいと思います。
社会人になると様々な形で問題解決能力が要求されますが、「無理をせず時には逃げる」ことは、十分立派な問題解決のアプローチだと僕は思います。
誰も卑怯だとは思いません。
そもそもいじめている側が卑怯ですしね。
解決策は色々あります。
世の中ではいじめ反対派の方が圧倒的に多数ですし、そういった世の中に住んでいる以上、やはり様々ないじめ解決のための手段が世の中には用意されていますし、世の中の圧倒的多数があなたの味方です。
それではここからいじめの解決法について僕の経験なども交えながら具体的に見ていきたいと思います。
いじめに立ち向かう
親に相談する
僕は、自分がいじめられていることを親に話したことで、一気にいじめの状況を改善させることができました。
親にいじめのことを話した後、父親が学校に怒鳴り込んで行ったらしく、その後先生と僕といじめっ子の間で話す機会も設けられ、いじめっ子から謝罪も受けました。
そして実際に、その人を中心としたグループからのいじめはなくなりましたし、その話が他のいじめっ子たちにも伝わったのか、それ以降僕に対するいじめはほとんど無くなりました。
確かにその後いじめっ子による冷たい視線は感じていたものの、直接的な身体的暴力や言葉の暴力もなくなり、以前と比べるとはるかに平穏な日常になりました。
僕はいじめを告白した後の復讐が怖いと思っていたのですが、実際はそんなことはありませんでした。
いじめっ子にも一応良心はあると思います。
いじめっ子もあくまで一人の人間なので、正当な理由もなくいじめていた人を謝罪後もいじめようとは思わないんだろうと思います。
それに僕の後ろにはいじめを知った親がいたので、いじめっ子も相手の親に出てこられるとさすがに怖い部分もあったんだろうと思います。
なので、先生に相談することも良い方法かもしれませんが、僕はまず親に相談する方が効果があると思います。
親は子供のために必死になってくれますし、いじめを隠蔽したりいじめの解決に消極的な学校もあるとよく聞くので、まず第一には親が頼りになると思います。
親は子供の力になりたいと思っているので、こういう時は思い切り頼っていいと思います。
僕のケースのように親が学校に怒鳴り込みにまでは行かなくても、その他の有効な解決策を色々と提示してくれるのではないかと思います。
僕も親にいじめを告白する時は勇気がいりましたが、今になって思うとあの時親にいじめのことを話しておいて良かったなと思っています。
そのおかげで、その後いじめがエスカレートしてさらに体に傷も作ることもなく、何か重大なことが起きることもなく、今はいじめと無縁で自分らしく人生を生きることができています。
いじめ問題の専門家に相談をする
もし身近な人にいじめのことをなかなか話すことができないのであれば、電話でいじめの相談をすることもできます。
例えば、国が「24時間子供SOSダイヤル」という取り組みをしており、いじめに対する知見を持った人たちと電話で話をすることができます。
以下のURLに電話番号が載っているので、ぜひ電話で相談をしてみてください。
https://www.mext.go.jp/ijime/detail/dial.htm
どうしたらいいか分からない状況でそのままでいても、やはり問題は解決しません。
しかし、一度思い切ってこういう場所に電話をしてみると、その後相談員が相談に乗ってくれて、具体的なアドバイスや具体的なアクションをとってもらえるかもしれないですし、そうすると事態が動き始め、そしてうちいじめが解決していく可能性は高いと思います。
なので、とりあえず何でもいいから行動してみることも大切になってくると思います。
電話を一本かけるだけで事態が良い方向に進むのであれば、ある意味こんなにコスパの良いことはありません。
また、一人で抱え込むよりも他の人と現在の状況を共有した方が、精神的にすごく楽になります。
なのでまずは「話を聞いてもらう」というただそれだけでも全然良いと思うので、遠慮なく電話したい時に電話をしてみてください。
何も悪くないあなたが一人で抱え込まず、周囲から助けてもらえそうなところをぜひ積極的に活用していってほしいと思っています。
あなたの味方は想像以上に多いと思いますよ!
いじめっ子に反撃する
これは実力行使な分、同時にリスクもある方法ですが、僕はいじめっ子に反撃するというのも、一応一つの選択肢としてはアリだと思います。
いじめられるというのは、要は「ナメられている」ということでもあると思います。
「あいつは大人しいし、歯向かってこないから何をしても大丈夫だろう」と思われている部分があると思います。
なので、こういういじめっ子に反撃することができれば、次からいじめっ子が手を出してこなくなるかもしれません。
しかし相手によってはもっといじめをエスカレートさせてくる可能性も当然ゼロではありません。
これはリスクのあるやり方なので、うまくいくか、状況が悪くなるかは正直分かりません。
うまくいけば相手は今後こっちに全く関わろうとしなくなるでしょうし、反対にいじめをもっとエスカレートさせることになるかもしれないという両極端な結果を生む解決策だと思います。
ちなみにこの解決策を使う際、根っからのヤンチャな感じの人に対してではなく、集団にいて徐々にいじめてくるようになった人に対してこの反撃の策は効果があるのではないかと僕は思っています。
ただ単に集団内の流れで調子に乗ってきているような人は、そこまで根っから気性が荒いというわけではなく、反撃に対してまた反撃してやろうというエネルギーはないと思うからです。
というかむしろ「ちょっとやり過ぎてしまっていたかな…」と自ら反省することの方が多いと思います。
なので、もし反撃をするにしても相手を見ながら反撃をするというのが前提になってくると思います。
耳にピアスを開けてたり言動が明らかにヤンチャな感じの人に対しては反撃して相手を刺激すべきではないと僕は思います。
そういう人たちはどんな復讐をしてくるかが分からないからです。
なのでそういうヤンチャな人に対しては、周囲の大人たちの力を借りながらいじめに立ち向かっていくべきだと思います。
警察に相談する
いじめの中には犯罪行為にあたるものも数多くあります。
殴る蹴るなどの暴行を受けると「暴行罪または傷害罪」にあたりますし、物を壊されると「器物破損罪」になり、物を盗まれると「窃盗罪」、ネット上に侮辱的なものを載せられたり書かれたりした場合は「侮辱罪」や「名誉毀損罪」、脅された場合は「脅迫罪」が科されるといったように、いじめは通常犯罪行為に該当します。
このような犯罪行為を平然とやられる理由はどこにもないので、本来であれば毅然とした態度を取るべきでしょう。
なので被害を受けたということで警察に相談に行ってみることも全然アリだと思いますし、ある事例では警察に相談したことで警察から学校に連絡があり、その後いじめが解決したということもあるみたいなので、近所の交番でも何でもいいので、とにかく一度相談に行ってみるのもいいかもしれません。
また、悪いことをしている人たちからすると「警察」という言葉の響きは一層恐ろしく感じる部分があると思うので、「自分に手を出してきたらバックには警察が控えているぞ」といじめっ子たちに示すことは、いじめから自分を守る大きな盾になるのではないかと思います。
いじめっ子もさすがに警察のお世話にはなりたくないはずです。
犯罪は当然許されない行為なので、犯罪行為をされたのであれば遠慮なく助けを求めるべきでしょう。
度が過ぎた行為は厳格に罰せられるべきです。
いじめから逃げる
学校を変える
いじめっ子からの復讐が怖かったり、学校の人間関係が嫌で嫌でたまらないのであれば、学校を変えることも一つの有効な選択肢だと思います。
例えばあなたが高校生の場合、通信制高校に入ることも一つの選択肢だと思います。
学校へ行かず、家で勉強するのです。
通信制高校でも全日制の学校と全く一緒の卒業資格が貰えますし、学校に行かないのでいじめに遭うこともなくなります。
実際いじめによる不登校から通信制高校に切り替えたという人も結構いるようなので、もし気になれば通信制高校について色々と調べてみると良いかもしれませんし、転校できそうな学校があれば、そっちに転校することも十分アリだと思います。
人間関係がつらいのであれば、その環境から離れるべきだと思います。
例えば大人でさえ職場の人間関係が嫌で転職する人はめちゃくちゃたくさんいるのが現状です。
いつも転職理由の第一位か第二位に挙がってくるのが職場の人間関係ですからね。
なので当然学生たちもつらい環境にずっと身を置く必要はなく、大人だってつらけりゃコロコロ環境を変えているんだから、学生たちも当然、無理して我慢する必要は何もないと僕は思います。
不登校になる
僕は正直無理をしてまで学校に行く必要はないと思ってます。
なので、いっそのこと不登校になってもいいと思っています。
今のこの社会には「社会のレールから外れたらもう二度と戻れなくなる」という謎の強迫観念みたいなものがありますが、ハッキリ言ってそんなことありません。
不登校になってもその後大学に通ったり自分の希望していた仕事に就けている人はたくさんいます。
仕事を辞めてニートになってもその後また働き始めて普通に楽しく暮らしている人が僕の友達にもたくさんいます。
そもそも社会のレールって何でしょうか?
それに全員が同じように乗っかっていないといけないものなのでしょうか?
つらい環境から逃げ出すことがいけないことなのでしょうか?
僕にはサッパリ意味が分かりません。
どんな人生を歩むかなんて十人十色だし、一見人とは違った人生を歩んでいるような人でも後に大きく成功した人はたくさんいます。
だって、あの発明王エジソンだって小学校中退ですからね。
現在の世の中には数多くの選択肢があります。
「一つの道がダメだったらもうそれで人生終わり」というようなそんなヤワな世の中ではありません。
不登校になったってその後の人生チャンスはいくらでもあります。
自分の気持ち次第で人生は如何様にも変えていくことができます。
だから不登校になろうがニートになろうが別に僕は構わないと思います。
人生案外なんとでもなるというのが僕がこれまでの厳しい人生経験から得た一つの答えです。
それに今はもうつらいことでも我慢してやり続けることが称賛されるような時代でもないでしょう。
むしろ従業員を頑張らせすぎて自殺に追い込むような会社のニュースが報道されるとその会社は大炎上してしまいます。
あまり我慢しすぎず、苦しいようだったら無理をしない方がいいと僕は自分の経験も含めてそう思います。
赤の他人より自分の存在の方がずっと大事
上でいじめへの対応の仕方を述べましたが、そこからはやはり具体的に行動をすることで、現在の状況を変えていくことができます。
いじめに立ち向かうのか、それともいじめから逃げるのかという具体的な行動を取る必要が出てくるでしょう。
そしてその時に、教師、電話相談センターの係員、警察、いじめっ子といった赤の他人に対しては何も遠慮する必要はないと思います。
いじめられていることをなかなか周りに相談できないという気持ちはよく分かります。
「周りに心配をかけたくない」、「周りが自分のつらい状況を理解してくれるか分からない」、「相談したところでいじめを解決できるか分からない」、「あの人たちは忙しいだろうし、自分のことを相談するのも申し訳ない」というように、声を上げづらいその気持ちはよく分かります。
かつては僕もそのように考えていました。
しかし結局は自分にとって自分の存在が一番大事であり、そんな自分がいじめられて苦しい状況にある中で、他人に対しては何も遠慮する必要はないと僕は思います。
まずは自分の苦しみを解放することを第一に考えてください。
優先順位は自分 >>>>>>>>>> 他人。
自分が苦しい時は周りに助けてもらい、そして周りが苦しんでいる時は周りを助けてあげればいいと思います。
この世界は助け合いで成り立っていますから、困った時はお互い様。何も遠慮することはないと思います。
きっと周りの優秀で優しい人たちが色々と知恵を貸してくれると思います。
また、人生の全てでも何でもない学校生活において、仲良くもなく、ただいじめてくるだけの赤の他人に対してはなおさら何も遠慮する必要はないと思います。
立ち向かう時は毅然と立ち向かっていいと思います。
どうせいじめっ子とは学校を卒業したらもう人生で2度と会うこともないでしょう。
今後の長い人生でそのいじめっ子たちと一生付き合ってくわけではありません。
せいぜい学校という人生の中におけるほんの一時的な関係です。
なのでいじめっ子たちから何を思われてもどうせ卒業と共に自動的に縁が切れるんだったら何も遠慮することはないと思うので、いじめ解決に向けて取れる行動があれば遠慮なく取った方がいいと思います。
どうせいじめっ子とは今現在の一時的な関係なのですから!
道は一つではない
坂本龍馬の言葉にこんな言葉があります。
人の世に、道は一つということはない。
道は百も千も万もある。
坂本龍馬
今の道を外れたところで、現実には他にもたくさんの道があります。
今いる世界が全てではありません。
自分の気持ち次第でいつからでも色々な道に進むことができます。
それにもし将来働かなかったとしても生活保護があるので別に野垂れ死ぬことはありません。
こんな風に色々と道を外れようが基本的に死ぬことはないので、今いる環境からはみ出しても最終的には人生なんとかなるだろうと僕は思います。
生きてさえいれば、後からなんだってできます。
しかし死んでしまえばそこでもう何もできなくなります。
苦しくて命を断つぐらいなら、僕はその環境から一旦逃げるべきだと思います。
そして逃げて身の安全を確保してから、また新しいことにチャレンジしていけばいいと思います。
なので、あまり自分の状況を深刻に考えすぎず、「これから取る行動がダメだったとしても、別に死ぬことはないだろうし、まぁ人生なんとかなるだろう」ぐらいに思っておいて大丈夫だと思います。
僕も普通じゃない人生を歩んできましたが、今まで人生なんとかなっているので!(笑)
なぜいじめは起きるのか
そもそもなぜいじめが起きるのかを考えてみたいと思うのですが、僕はいじめが起こりやすい環境があることが問題だと思っています。
例えば僕のケースだと、大学に通いはじめてからピタリといじめがなくなりました。
高校から大学に環境が変わり、会う人がガラッと変わりました。
会う人会う人が、良い人ばかりになりました。
なぜそうなったのかというと、環境がオープンで流動的になったからだと僕は思います。
例えば、大学では同じ生徒同士で1年も2年も同じ教室にいるようなことがありませんでした。
席だって自由に座れますし、授業も半年で終わり、またみんなバラバラになります。
人が流動的なんですね。
それに対して中学や高校では、決まった席で決まった人がずっと同じ空間にいます。
人が固定的なんです。
そして狭い空間で、同じ生徒が同じ教室でずっと過ごしていると、徐々にいじめが起きてしまうのだと思います。
例えば「スタンフォード監獄実験」というアメリカで行われた有名な実験があります。
これは、とある施設で心身ともに普通の人たちを囚人役と看守役に分け、その後のそれぞれの行動を観察するという実験ですが、途中から看守役は囚人役を虐待し始めてしまいます。
そして最終的にかなりエスカレートしてしまい、予定よりかなり早く実験を中止せざるを得なくなりました。
看守役の人たちは、心身ともに異常がない、ごく普通の人たちでした。
そんな人たちでも、こういう閉鎖的な環境で過ごしていると、他人をいじめ始めてしまうのです。
つまり、大学はオープンで人が流動的ですが、中学や高校は人が固定化されて環境は閉鎖的であり、この環境の違いが、いじめが発生するかしないかで大きく影響を与える部分であると僕は思います。
そして残念ながら、そういう環境にいるかぎり、人は人をいじめ始めてしまう生き物だということも現実だと僕は思います。
人は基本的に他者よりも優位に立ちたいと思う生き物であり、そういった性質がいじめを引き起こしているんだと思います。
この性質は人が他人と切磋琢磨して成長していく上でとても効果的に働きますが、同時にこういったいじめの問題を引き起こすものでもあり、我々人間社会からは中々いじめの問題は切り離しにくいものだと僕は思っています。
しかしそうは言っても、いじめが起きても仕方ないということにはならないですし、いじめは悪い行為には変わりがないことは事実です。
だからこそいじめへの対処が重要になってくると思います。
いじめられた時に立ち向かうか逃げるかのカードを持っておくべきです。
そしてもう一度言いますが、別にあなたが悪いわけではないのです。
人間の性質、いじめが起きやすい環境にいることが、いじめが発生する大きな原因であり、いじめられているあなた自身に何か原因、問題があるわけでは全然ないのです。
そこは強く認識しておいてほしいと僕は思います。
最後に
僕の実際のいじめ体験を基に、ここまでいじめについての意見を述べてきました。
いじめの状況は人それぞれ違うと思うので僕の書いてきたことがあなたのケースにどれほど有効かは分かりませんが、ほんの少しでも何か役に立てば幸いです。
そして最後に改めて言いたいことがあります。
それは、この先の長い人生、まだ知らない楽しいことがたくさん待っているよということです。
いじめっ子にあなたの人生を潰される筋合いは1ミリもありません。
「人生を潰される筋合いがあるのは、むしろいじめっ子の方だ!」ぐらいに思ってもいいと思います。
あなたは何も悪くありません。
なので、遠慮はいりません。
SOSを出す時は、全力でSOSを出しましょう。
逃げる時は全速力で逃げましょう。
そしていじめという狭い世界から抜け出し、その後の人生でもっと広い世界に踏み出して、楽しいことをたくさん経験してほしいなと思います。
道はたくさん、たくさんあります。
以上が、元超絶いじめられっ子の僕があなたに伝えたいメッセージです。